金融危機が来ても新興国市場は妙味あり
近い将来の金融危機の再来。だが、仮に来るとしても、チャンスは地球上のどこかに必ずある、と考えてみる。
例えば、モビアス氏自身は「ひじょうに可能性を持っている」としてナイジェリアの銀行に投資をしているのだという。同国は産油国でアフリカ最大の人口を有するが、携帯電話の普及率が約5割、インターネット利用者が約2割という現状で、今後の経済発展の可能性があるとした。
また、「日本はサービスや、製品などがたいへん洗練されている。しかし、高齢化して若い人が減少している。アフリカ、ASEANなどにチャンスはたくさん転がっている」と語った。
新興国市場で、過去のブルマーケット時の期間は69カ月で平均リターンは423%、一方でベアマーケット時の期間は14カ月で平均リターンはマイナス57%だという(テンプルトン調べ)。リスクが高いようにも思われがちだが、実際には上昇時の力がいかに強いかがわかる。
もはや投資と言えば、海外にも目を向けなければいけない時代になったということだ。