出社前の時間を有効活用する“朝活”が注目を浴びているが、『「朝4時起き」で、すべてがうまく回り出す!』(マガジンハウス)を著し、Before9プロジェクトを主宰する池田千恵さんは、朝活の先駆者的存在。ヨジラー生活を実践し、その体験をもとに“正しい朝活”を提唱している池田さんに話を聞いた。
早起きで窓際からはい上がる
セミナーで説明する池田千恵さん
当時のワタミはベンチャー精神があって、独立志向のある人にとっては、とても刺激のある環境でした。覚悟さえ決めれば、年齢に関係なく上に行ける実力主義のシステムで、同期でもどんどん出世していく人はいました。でも私は何もかも自分で考えろという環境になかなか馴染めなくて、全く仕事ができませんでした。ベンチャーを希望して入社したのに、大企業並みに一からきちんと教えてもらえることに期待していた、甘い考えが私の中にあったんですね。
入社1年ほどで店長になり、店長になったら本部に行くというのが一般的だったんですが、店舗を任せるのは無理と判断されていたようで、店長になれないまま本部に異動という状況。総務部で備品管理をしていましたが、ここでもやはり使えない私は、入社1年半ですっかり窓際になっていました。
その後転機となったのが、ワタミが設立する関連会社に出向となり、ワタミの創業時からブランディングプロデューサーとして手腕を発揮していたA社長のところに送りこまれたことでした。関連会社では、コピーや掃除の仕方、電話の受け方、基本の「き」から教えてもらったんです。裏を返せば、そんなことさえできない人間だったんですね。
ここで大学入試のときと同じ危機感を感じたんです。このままでは自分はダメになる。そしてあのときと同じように始めたことが早起きでした。