ヤバイ時の株主総会の準備の裏側

 株主総会のシーズンが近づいてきたが、6月の下旬に8割方が集中すると言われている。しかも今年は、福島第一原子力発電所が事故を起こした東京電力、のべ100万件以上の個人情報が流出したソニーなど話題満載? である。株主総会の触れてはいけない裏側に今回は少しふれてみたい。

社員株主同士はあいさつするな?

「あいさつはするな」


東電本社
 数年前に某メーカーの臨時株主総会が平日にホテルで開かれた。この場にはグループ会社の若手社員も駆り出されたという。その社員は当日の総会開始前に会議室でいくつかの注意事項の説明を受けたそうだ。

 その一つに「あいさつはしてはいけない」「キョロキョロしない」という注意もあったという。「社員同士が顔を合わせた時、あいさつしてたら変ですしね」とグループ会社社員。また、キョロキョロしてると、会場には顔を知っている顧客や取引先もいるだろうから、バレてしまう。

 総会の席には社員株主も多くいたという。ただ、説明も短い時間で終わったようで、それほどピリピリした雰囲気でもなかったようだ。

 「前の席を全部社員で埋めるのは不自然だと思いますし、動員も数は多くなかったようです。総会の担当者もそれほど必死という感じはしなかったですしね。グループ会社の自分が呼ばれたのは、お客さんや取引先に顔が割れていないからでしょうか?」(グループ会社社員)と話した。

 色々と手が込んでいるようだ。ただ、中には「商品」さながらに作りこんだ総会を指摘された例もある。

1 2
よかったらシェアしてね!
目次
閉じる