「一目見ただけでタダ者ではないオーラ」
1995年に正式に香港信徳グループ有限公司の取締役の一人として入社するも、「父親は私に何をさせるか決めていなかった」という。そこで自分で「企業業務発展推進部門」を立ち上げた。彼女が入社する以前は、会社は旧態依然としていて、各部署同士の交流もないし、将来の計画などもされていなかった。
市場を分析し、将来的な会社のビジョンを示すともに、マカオに不景気が訪れた時も、指導力を発揮して危機を乗り越えて見せた。この時初めて、父親のスタンレー・ホー氏はバンジーさんに全ての業務を受け渡した。
彼女は今や世界で最も忙しい女性の一人だろう。そして、最も危機感の強い女性かもしれない。「家の莫大な財産」を背負っているからだ。
バンジーさんは父親のもとで、事業の発展や管理の仕方を学び、事業拡大の為に中国本土の視察を重ねるなど努力を続けてきた。こうした努力は、彼女の内面にも磨きをかけているようだ。バンジーさんを取材したことのある記者は「白い肌に美しい容姿、圧倒されるほどの気品、彼女は一目見ただけで、ただ者ではないと感じさせる」と記している。
バンジーさんは既に「カジノ女王」の名を完全に自分のものにしているといえるだろう。