イタリア高級ブランドのプラダは17日、香港株式市場での新規株式公開(IPO)で、新規公開価格を5分の1引き下げざるを得なくなってしまった。
英インディペンデントによると、最大で1株48香港ドルに設定されていた価格は結局39.5香港ドルとなったという。ブックビルディングで法人や機関投資家への人気はとても高かったものの、問題は個人投資家に人気がないからだという。
というのも、香港の住民がイタリアに籍を持つ企業の株式を購入する際には、配当税27%、キャピタルゲイン税12.5%を課されてしまうからだ。
もちろん、多くは機関投資家に割り当てられることになるのだが、税金の問題、さらにはギリシア財政の火種などの要因もあり、個人投資家の人気はイマイチのようなのだ。
26億ドルの調達をもくろんでいたが、5分の1規模を縮小した21億ドル規模の資金調達に落ち着きそうだ。
プラダはこれまでにも上場が計画され、またPEなどからも話を持ちかけられたが、米同時多発テロ、リーマンショックなどでチャンスを逃してきた。今回は満を持しての香港上場となる。上場日は24日。
姉妹ブランドのミウミウのロンドンの店舗
オープン時。右はジェシカ・アルバさん