野球を知らん取締役会に株主が怒り(阪急阪神)

 「記者がいるから」

 株主総会でそんな逃げ口上が通用するとは…。阪急阪神ホールディングスの株主総会が先日、大阪市内で行われたが、経営統合の以前も以降も、プロ野球の阪神タイガースの話題が中心になるのは変わりがないようだ。

 ここ数年間は強豪チームとなったが、参加者によると、今年は例年にないほどの厳しい要求が取締役陣には浴びせられたようだ。

 厳しい追及に、南球団社長は「記者がたくさん控えているので、差し控えさせていただきます」と逃げたという。

 参加した株主の一人(会社社長、30代)は「会場から苦笑が漏れていましたね。新聞に載って都合が悪いんでしょうか。逆に一面とかでスポーツ新聞に書いてもらいたいくらいです。自分たちの体面を考えただけのようにしか見えません」という。

 この日特に厳しかった追及は次のようなものだったという。
・K外野手に対して「守れない、走れない、打てないのになぜ使うのか」
・坂井オーナーに対して「(真弓監督との契約は失敗だとして)オーナーを辞めろ」

 こんな追求まで出たというから、いかに厳しいものだったかわかる。単なる野球の結果でしかないのだが、タイガースの成績は業績への影響は甚大。前出の株主も「タイガースファンだから」という理由で株主を続けているほど。

 続けて「取締役たちは、現場がやっていることだから(自分は知らん)という空気を感じます。背広組がそれでは、強くなりませんからね。今はフロントの果たす役割が大きいですから」と憤っていた。取締役陣は猛省が必要だ。

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