無意識にアンテナを閉ざしていないか?
相手がたとえVIPであっても、感性が引きあう人を選ぶと後はすごく簡単です。では、どうやって感性の合う人を見つけ出すか。一番簡単な方法はセミナーや勉強会を開くことですが、僕が開催する営業マン向けセミナーでも「自分の周りには富裕層の人などいません」という声をよく聞きます。
そういったコネクションを持っていない人に話を聞くと、実はチャンスがあるのに見えていない人が多いんですよ。その人に「相手のお父さんの仕事を聞いたことある?」と訊ねてみると、聞いたことない、と答える人が大半です。
相手が男性だとすると、奥さんの実家のこと、家族のことも何も聞いていない。相手だけしか見ていなくて、その向こうにあるものまで目が届かないんですね。相手の後ろにいる人たちにまで照準に合わせると、感性の合いそうな富裕層を発見できることが多いのに、みすみすチャンスを逃しているわけです。
そういう人たちに話を聞くと、見ていないというより、本能的に見ないようにしていることが多いんですね。飛び込み営業は決まった時間にしか行わず、それ以外の時間は一切シャットアウトしてしまう。オーナー経営者専門、法人専門の営業マンは意外にそのタイプが多いんです。
型どおりのセリフを電話で話して断られて、それを繰り返す。一見大変そうではありますが、実はそれが一番楽なんですよ。だから無意識にアンテナを閉じてしまっているんです。見つけようとアンテナを立てれば、家族だけではなく、子どものPTAとか、フィットネスクラブでの世間話、チャンスはいくらでもある。もちろん世間話をすればすぐにお客さんになるというマジックはないですけれど、1段ずつ階段を上がる方法はいくらでもあります。(つづく)