ガリアーノ被告初公判「あれは自分ではない」

 仏高級ブランド、クリスチャン・ディオールを差別発言で解雇されたデザイナー、ジョン・ガリアーノ被告の初公判が22日、パリ地裁で行われ、当時のことを「覚えていない」「酒と薬を飲んでいた、本当の自分ではない」などと述べた。

 幾分やつれたような顔つきながら、トレードマークの口ひげはそのままに、黒のビロードのジャケット、青い水玉のネクタイ、黒い革パンツという法廷でも天才デザイナーの片りんを見せていたガリアーノ被告。傍聴席はすべて埋まったというように、事件への関心の高さを現していた。

 英インディペンデント紙によると、この日は「おわびしたい」と謝罪の意を表したものの、事件については「記憶にない」と語るなど、精神状態が錯乱しているかの様子だった。

 事件は、ガリアーノ被告がパリのカフェでカップルに対して、人種発言を含む差別的発言をして暴れたとして、パリ市警に身柄を拘束されていた。

 検察は賠償金計1万ユーロの支払いを求め、次回9月に判決が出される。


ジョン・ガリアーノ被告

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