自称「大ボラ吹き」孫正義氏の勝算

法律ができて、お金が入ればうまくやれる?

 ソフトバンク携帯の最大の弱点は、電波の脆弱さ。都市部ではいいものの、郊外に行くと極端に弱くなる。そのために、孫氏は「2年間で1兆円の設備投資をすることを最重要テーマにしたい」と明言した。

 エネルギー事業は、プロジェクトファイナンス方式という特定の事業に対して融資を行う方法を模索しており、この方法なら企業にとってリスクは限定的だ。さらに、菅首相をその気にさせ、地方自治体の後押しもあれば補助金も期待できる。

 「再生エネルギー法案が通れば、エネルギーへの投資が始まる。送電線が独占されているので、つながなければならない。しかし、スマートグリッドの時代になれば、ネットで培ったノウハウが必ず生きてくる。電力会社以上に貢献できる」とも断言した。

 今のところは、法案が国会を通り、さらにお金が入りさえすれば、うまくやる自信はあるという解釈でいいのではないか。

 「30年で時価総額200兆円」という目標を掲げている孫氏。この根拠について質問が飛ぶと「大ボラでございます」と正直に白状。そして「そこには強い思いとこだわりがある」と続けた。

 エネルギー事業の成否は、今のところ、孫氏の「気合い」に掛っている。

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