仏パリで開催中の「パリ・ファッションウィーク・メンズ2012/夏」で24日、主なきブランドのジョン・ガリアーノのショーが行われた。支障なく取り仕切ったのは「影のガリアーノ」ことビル・ガッテン氏。影の男がようやく陽の目を見た瞬間でもあった。
皮肉なことに前日は、パリ地裁でジョン・ガリアーノ氏の初公判が行われたばかり。同じパリで主なきままショーが開催された。「太陽とかすみ草」。好みは個人によって異なるものの、ガリアーノ、ガッテン両氏のキャラはきれいにこの図式に当てはまる。
仏メディアによると、ガッテン氏はこの日の取材ではガリアーノ氏に関連する質問はシャットアウトしたという。影からやっと表に。この日のショーの最後にランウェイに上がった際の表情は、照れたようなものだった。
それもそのはず。これまでは武勇伝が豊富でキャラ立ちしていたボスの影に常に隠れていたのだから。だが、紛れもなく主役はガッテン氏だった。
ここで気になるのは、ガリアーノ氏が務めていたクリスチャン・ディオールのクリエイティブディレクター職だ。
ガッテン氏もこれで「超大穴」的な存在くらいにはなったかもしれない。本命は、ジバンシィのクリエイティブディレクターであるリカルド・ティッシ氏(37)だと言われている。
仏メディアには、本業よりも、熱心にロビー活動を展開してその座を虎視眈々と狙っているとも。

ビル・ガッテン氏

事件後にパリ市警に出頭するジョン・ガリアーノ氏
(中央右の帽子の男性)