スカイプに元役員「新株予約権をよこせ」と抗議

 マイクロソフト(MS)と経営統合した通信事業スカイプの元役員が、ストックオプション(新株予約権)を巡って、この件の買収ディールを行ったプライベートエクイティ(PE)に対して、激しく抗議を行っている。

 MSの手に渡る前には、スカイプはPEのシルバーレイクが保有。このM&Aで同社を買値の3倍で売却することに成功した。シルバー社はスカイプを09年にイーベイから購入していた。

 今回、異議を唱えている元役員のイー・リー氏は、スタンフォード大学を卒業し、いくつかの会社を経てスカイプへ。2010年3月~1年3月まで在籍。商品プロダクト部門の責任者として働いていた。

 1年間という在籍期間、さらに自己都合という点でリー氏は不利だと思われる。ただし、もしMSとの買収ディールが完了するまで在籍していれば、権利は行使できたのかもしれない、との見方もある。

 プライベートエクイティーはベンチャーキャピタルとは違い、人事にも積極的に口を出してくるがゆえに、リー氏のブログの書き方では「肩たたき」に近い形で退職したとのニュアンスも行間からは読みとることもできる。

 現在、シリコンバレーはITバブルが再び来ている。大金が絡んでくるだけに、こうした問題は他にも出てくることになるだろう。


イー・リー氏(本人ブログより)

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