AKB48まで登場のクーポン市場も消費者は冷ややか

店舗側「もう二度とやらない」


米グルーポン本社
 少しだけおさらいしておくと、クーポン共同購入サイトの仕組みを説明しておく。1万円の商品があるとする。8割引きで販売すると、割引分は8000円に。その8000円分を店舗とクーポン事業者が通常は半分ずつ折半する。店舗側は4000円損が出るものの、顧客がリピートしてくれればその後は儲けが出る。

 以前、クーポンを提供したエステ系店舗の関係者によると「クーポンはすぐに売り切れたと聞きました。でも、2回来た人はいない、と上司から聞きました。落ち込んでいるようで『もう二度とやらない』と言っていました」という。

 クーポンを発行して、まずは足を運んでもらい、その後もリピーターになってもらおうというビジネスモデルだが、日本では崩壊の可能性もないわけではない。

 「虚偽の説明で過大な枚数を販売させられた」として、大阪府東大阪市の美容室がグルーポン・ジャパンを相手に約1700万円の損害賠償を求める訴訟を大阪地裁に起こしてもいる。

 他にも東京都内のたい焼き店舗でもトラブルがあり、途中でサービスを自主的に打ち切っている。

 米グルーポンは新規株式上場を申請したが、まだまだ最終損益は大赤字。日本のクーポン市場は今後、どうなっていくのか。うまくいけば、ユーザー、店舗、クーポン事業者の3者がそろって得する三方一両得のビジネスモデル。市場は拡大しているようだが、まだ先を見通すまで課題は多いようだ。

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