富豪の輩出、北京大学が1位(中国)

 「知識はすなわち富みになる」とよく言われるが、それは本当なのだろうか? 中国校友ネットの発表によると、中国でここ10年間に億万長者を出した大学は、最高学府と言われる北京大学が3年連続で1位だった。その数は79人に上る。

 北京大学の出身者といえば、今年4月に米誌フォーブスの世界富豪ランキングで、中国地区1位になった百度CEOの李彦宏氏(ロビン・リー)がいる。彼は情報管理を学び、1991年に卒業、現在の資産総額は94億ドル(約7700億円)と言われている。この他、李寧体育用品有限公司社長の李寧(りねい)氏もいる。

 北京大学に続くのは、清華大学の70人、さらに浙江大学の66人、復旦大学は46人など、いずれも名門大学だった。

 中国校友ネットの蔡氏は「北京大学が最も多くの富豪を誕生させているのは、最高学府である証」と胸を張る。 一方で、有名大学を出れば本当に社会的に成功できるのかという疑問もある。

 フォーブス中国版編集長の周健工(しゅうけんこう)氏は「欧米と同様に、中国でも多くの富豪が有名大学を出ているというのは事実。だが、大学の教育と富豪の誕生が直接関係しているのかは本当のところははっきりしていない」と話す。

 また多くの富豪が、成功した後で北京大学のMBAコースに入っていることを考えると、大学教育と個人の成功の関係はますます不明だ。周氏は「一流の大学といっても、学校は富豪を誕生させることを目標とはしていない。私は大学がもっと財産をいかに築きあげるかという教育に力を入れてほしいと思うし、学生たちに“創業精神”を養うことを重視してほしいと思う」と話している。

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