アメリカの債務上限問題で、オバマ政権は与野党間で続けていた協議がいったん決裂したと22日、会見で明らかにした。
オバマ大統領は「ベイナー議長は、交渉の席から離れていった」と苦渋の表情で述べた。
8月2日までに債務の法定上限額(14兆2940億ドル)の引き上げを決定しなければ、米国債を新たに発行することができなくなるために、与野党間で協議を続けてきた。しかし、増税を財政再建計画に盛り込んでいる政府与党案を野党の共和党が飲まなかったために、話し合いは難航していた。
これによって、米国債の信用が失墜する可能性が高く、8月2日は最悪、米国債の利払いができなくなり、デフォルトに陥ることもありうる。
オバマ大統領は「より高齢者に負担をかけ、教育を削り、研究費も削り、中流家庭により負担を強いなければならなくなる。それでは、プライベートジェットのオーナーたちに何の要求もしないものになる」と、いつものように富裕層増税について言及した。
23日にも与野党の協議が予定されているものの、話がまとまる気配がない。