愛知県の「フィギュアスケート王国」となる礎を築き、また小塚崇彦選手の祖父である光彦さん(こづか・みつひこ)が26日、老衰のため亡くなった。95歳。通夜は27日、葬儀は28日正午から名古屋市千種区千種通6の23の1の吹上愛昇殿。喪主は長男嗣彦(つぐひこ)さん。
小塚さんは、旧満州のフィギュアスケートチャンピオンで、帰国後は愛知県スケート連盟を設立した。また、オリオンFSCを設立し指導にあたった。そこから、山田満知子さん、門奈裕子さんという後の名コーチを生み、スケート王国愛知県の礎を築きあげた。
また、小塚さんは今年の「文藝春秋」3月号ではエッセイを綴り、昭和15年、札幌五輪(日中戦争のため中止)に出場するはずだったが、幻になったという。そんな無念の思いが後に数多くのメダリストを育てる原動力となったのだろう。
晩年は、孫の崇彦選手の新聞記事をすべて取り寄せて、活躍を楽しみにしていたのだそうだ。夢を託したその孫は金メダルへと着々と近づいている。