福島第一の20代作業員「彼女に仕事は内緒」

 英高級紙インディペンデントに、東京電力福島第一原発で作業員として働く20代の男性「ワタナベ・アツシさん」(仮名)がインタビューに応じ「結婚はあきらめている」と命がけの作業に従事する心境を生々しく語っている。

 ワタナベさんは下請企業の正社員として働いており、月給は18万円。現在は昼飯手当として1日1000円が支給されるようになったそうだ。命がけの過酷な作業に従事しているにしては、あまりにも薄給といざるを得ないか。

 記者がウォールストリートで働いたらどれだけもらえるか、と水を向けるとワタナベさんは笑っていたそうだ。

 現在の福島第一の状況を、「メルトスルーの可能性もあり、相当に危険な状態」と認識しており、「みんな必死で働いている」と述べている。

 そうした作業は終わりが見えず、「結婚はあきらめている。もしも彼女に仕事のことを話したら、将来の健康、子どものこと、色々と心配をかけるだろうから」と語ったそうだ。
 
 また、辞任した清水正孝社長について「現場の経験もないし逃げると思う。追いつめたら自殺するかもしれない」と同情していた。きっと、恨んでいる暇などないのだろう。そのくらいの過酷さが、ユーモアある文面ながらも、その行間から伝わってくる。

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