凱旋門賞、日本馬の三重苦を覆すブエナビスタの遠征

 競馬で牝馬2冠を達成したブエナビスタの凱旋門賞挑戦プランが24日、現実のものとなりそうな気配となった。これまで日本最強馬たちが挑みながら、そのたびに跳ね返されてきた欧州最高峰レース凱旋門賞。日本馬にとって同レース特有の三重苦が存在するが、その3つとは何か? ブエナビスタの可能性は?

 3つとはコース適性、斤量差、長距離輸送。
 まず、一つ目のコース適性。凱旋門賞馬は日本のジャパンカップ(JC)で勝てないという事実が、逆説的に日本馬が凱旋門賞に勝てないということを物語っている。つまり逆もまた真なりだ。

 トニービン(88年・5着)、キャロルハウス(89年・14着)、アーバンシー(93年・8着)、エリシオ(96年・3着)、モンジュー(99年・4着)、バゴ(05年・8着)。過去の凱旋門賞馬たちはJCでことごとく敗北している。それはコースの芝の丈、クッションの柔らかさにある。あまりに違うコースコンディションの両方に適合するのは難しいようだ。ちなみに、同じ2400メートルの距離で戦う凱旋門賞とJCの最近最も早かった走破時計で比べてみる。

 凱旋門賞は2005年のバゴの凱旋門賞の走破時計は2分25秒0で、JCも同2005年アルカセットの2分22秒1で、約3秒の差があり、違うのは明らか。

 そして馬が背負うことになる斤量差。過去に挑戦した日本馬はみな男馬。3歳牡馬の56キロを基準に、4歳以上の牡馬は59.5キロで、牝馬それぞれ1.5キロ減と定められている。3歳馬と古馬との斤量差が同時期の日本より0.5キロ大きい。そのため3歳牝馬が有利なことは明白。牝馬の優勝は合計16回にもなる。

 最後に長距離輸送は言うまでもなく、敏感な動物である馬が、日本から遠く離れたフランスまで空輸されることは環境の変化に心身ともに異常をきたしても何ら不思議ではない。また、アウェーでもあり不利は否めない。

 さて、ブエナビスタの可能性だが、これまでのどの日本馬よりも可能性があるのかもしれない。それを読み解くカギは年齢にある。

 コース適性は日本でのキャリアも浅くまだ若いために順応性も高い。斤量も54.5キロで出走できる。最後の環境の変化には、今までの日本勢の遠征によって経験知が積み重なっているため、かつてのような苦労はしないだろう。

 ブエナビスタが日本初の凱旋門賞馬となるか?

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