何を残すのかよく考えたい
自分が亡くなった後に、資産をどのように社会に還元するのか。50代のAさんにとっては、まだ思い悩むこともあるようだ。それは、どの目的・用途がベストなのかが、ハッキリとは判らないからだ。
美術作品も選択肢の一つでもある。ただ、10年先、20年先の世の中に必要なものとは何かということを現在の時点では、言い当てることは不可能に近い。
そうした点を踏まえて、Aさんは「たとえば、学校にクーラーを設置したりするというような使い方もあるかもしれませんし、何が必要になるのか、時間もあるので今からじっくりと考えていきたいと思います」という。
趣味という世界は本人にとっては絶対的なモノ。そして、社会とは隔絶されたモノ。しかし、社会に生きているからこそ趣味を楽しむこともできるのも事実だ。「自分の趣味が社会のためになるのなら」と決めたAさん。我々が将来、何を後世に残すべきなのか、考えるきっかけを与えてくれている。◆【切手を1億円集めた男】(上)◆