経済産業省の役人の頭の中(上)

保安院はゼロベースで作り直すべきだった

 原子力安全・保安院は、原子力発電の規制部門であるが、実態としては電力会社とつるんでいたことが明らかになり、原子力行政において番人としての用をなしていたとは言い難い存在であった。経産省から環境省の中に移されることになったが、果たしてそれで大丈夫なのか。

古賀氏)
 原子力安全・保安院は、環境省であれ、内閣府であれ独立した委員会にすべきだと思っています。ただ内閣府とは寄せ集めの省庁で経産省にとっては都合はいい。そういう意味では環境省の方が良いとは思います。ただ、基本的に役所同士というのは本当のケンカはしません。

 そこは「あ・うん」の呼吸でうまく調整してやっていくものだと思います。だから、保安院は本当は廃止して、公正取引委員会のような組織にして、ゼロから作り直して能力のある人だけを採用して、それに高い給料を払っても民間からも採用すればいいのではないかと思います。外国人も入ってもらうようにしたらいいでしょうね。

 文化を丸ごと買えるということをしないと、単に役所から役所への平行移動というだけでは、事態の本質的な解決にならないと思っています。

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