放射線の影響「くよくよしてる人に来る」の真意

 これまでの発言で物議をかもしだしてきた、医学博士で福島県放射線健康リスク管理アドバイザーの山下俊一氏がこのたび、独シュピーゲル誌のインタビューに応じ、放射線の影響で「にこにこ笑ってる人には来ないが、くよくよしてる人に来る」とした以前の発言について、「住民があまりにも落ち込んで笑わないから」と釈明した。

 自らも長崎の「被爆二世」という生い立ちの山下氏。これまでにも、チェルノブイリ原発事故では医療協力にも携わるなど、日本でも有数のエキスパートでもある。そうした活動を評価され、3・11以降に福島でのアドバイザーへの就任を請われたほどだ。

 しかし、3月20日の福島で行われた住民への初めての説明会で、山下氏は「にこにこ笑ってる人には来ないが、くよくよしてる人に来る」と述べた。その理由は「住民があまりにも落ち込んで笑わないから」というものだった。

 記者がすかさず、「こんな状況で落ち込まない人はいないだろう」と突っ込むと、山下氏はストレスは悪影響になると返している。

 また、年間の被ばく線量100ミリシーベルトについて安全だとしたことについて、山下氏は「心配ないとまでは言い切っていない」とした上で、「政府が年間の被曝上限を20ミリシベルトにしたことが、混乱を呼んだ」としている。

 山下氏の発言は、日本のメディアも疑問を感じたために現在ではあまり使われることがない。だが、実は海外までも発言は拡がっていた。シュピーゲルの記者の質問は、全体的にひじょうに厳しい印象を受ける。
◆シュピーゲル誌電子版(原文)
◆全訳

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