デス・レポートは「私的な聖戦」

 「デス・レポート」でカナダの造林会社サイノフォレスト株の株価下落を予想し、空売りを仕掛けた、香港の投資会社マッディー・ウォーターズ代表のカーソン・ブロック氏が「(買う投資家がいることを)喜べない」とした上で「私的な聖戦」と答えた。

 ブロック氏はレポートの中で、サイノ社が造林免責を水増ししている可能性があるとレポートで指摘し、株価は急落した。ブルームバーグTVのインタビューで、「私的な聖戦だ」と答えた。

 サイノフォレストの株価は、今年6月の指摘ごに8年ぶりの安値まで下落した。現在は、機関投資家の買い戻しなども入って回復しているが、それについても「喜べない」としている。

 ブロック氏は34歳。ケントカレッジで法学を学び、USCのビジネススクールを卒業後、2010年に同社を立ち上げた。創業の理念をかつて、投資家がお金を失う前に、真実の情報を明らかにしたい、としていた。サイノ社は、同社が絡んで明るみになったケースのひとつで、他にもレポート発表後に株価が急落した企業が多数ある。

 こうしたことから、同社のレポートを一部では「デス・レポート」とも呼ぶ。


カーソン・ブロック氏

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