「hulu」が日本を最初に選んだ理由

 米国で最も人気の高いオンライン映像配信サービス「hulu(フールー)」が、日本でサービスを開始することになった。熾烈な争いが行われている米国で10カ月で有料会員100万人以上を集めるなど急成長。海外初進出が日本となるが、進出の狙いとは何か。

日本進出理由は3つ

 月額1480円でハリウッド映画などが見放題。さらに日本語のコンテンツも加えていき、日本に即したサービスにしていくという。9月1日に東京都内で会見した、「Hulu」の ジェイソン・カイラー最高経営責任者(CEO)は、日本進出の理由を3つ述べた。

1日本の消費者からサービス展開をして欲しいという希望があった
2日本市場の規模が大きい
3日本のインターネット環境は成熟している

 3つの理由を見る限り、大きなリスクを取ることなく事業をスタートできるという点で、やはり日本という選択肢は正しいと言うことができる。


フールーのジェイソン・カーラーCEO
 ただし、月額1480円は数百円でサービスを提供する米国よりもかなり高い。これは、日本では広告収入なしの有料モデルだけの展開ということが理由だという。カイラーCEOは言及しなかったが、将来的には広告モデルも採用し、価格値下げという可能性もないではないだろう。

 FOX、ワーナーブラザーズ、ウォルトディズニーカンパニーなどの資本も入っており、視聴可能な映画、ドラマは相当な数に及ぶ。ただ、日本で展開していく以上は、日本語のコンテンツの充実が差し迫った課題だ。

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