名門大学債券への投資が大人気

 米マサチューセッツ工科大(MIT)、プリンストン大、ハーバード大は、投資適格債としてトップクラスのパフォーマンスを記録した、とブルームバーグが報じている。リスク資金が最上級格付けの大学債券に集まるという流れができつつある。

 欧州の財政破たんの懸念、株式市場が不安定なことなどから景気減速の懸念があり、債券に人気が集まっているが、S&Pによる米国債の長期格付けの格下げもあり、投資対象が絞られてくる。

 安定した授業料収入、寄付金などで確実なキャッシュフロー、さらには、長年にわたり安定した運用を続けている大学が人気となるものうなずける。

 ブルームバーグによると、米金融取引業規制機構(FINRA)の債券価格報告システムによると、MITの約580億円規模の100年債価格は7月から約1カ月で、約20%も急上昇しているという。BOAメリルリンチの指数によると、プリンストン大5億ドルの無担保優先債価格は10.2%上昇、ハーバード大の5億ドル債券は9.8%上昇となっているという。

 ハーバードは3兆円以上の基金があり、寄付金だけでも年間約800億円集まるともいう。こうした時代だからこそ、名門大学の債券というのは優良投資先になる。


ハーバード大(卒業式)

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