LVMH新社長はダノンヨーグルトから

 世界最大のラグジュアリーコングロマリット「LVMH」は14日、イブ・カルセル最高経営責任者(CEO)の後任者が、仏食品大手ダノン取締役のジョルディ・コンスタンス氏に決定したと発表した。カルセル氏の任期は2012年いっぱい。

 コンスタンス氏は、スペイン生まれの46歳。バルセロナ中央大で商学と経済学を学んだ。卒業後はダノンのグループ会社に入り、90年からダノンのスペイン法人に入った。マーケティングと販売を一貫して担当し、98年フランス本社でマーケティングのヘッド、07年に取締役に就任した。

 言わばヨーグルト一筋20年。高級ブランド品と、食品というマーケティングの対極にあるだけに、この人事は奇異に映る。LVMHは起用する理由を特に明示しておらず、また、ダノンでもグループ人事の発表の中に、退社することが一文だけ触れられている。

 世界各国にヨーグルトを普及展開してきたノウハウがダノンにはある。LVMHも新興国への出店ラッシュを展開しており、新興国など世界展開には一日の長を持と、その辺りに目を付けたのだろうか。

 ブランド業界では無名、いや46歳の新人はどのように高級ブランド業界を泳ぎきっていくのだろうか。

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