嫌いな授業が金の力でなくなっていた
実はこの家庭からは子供4人とも全員が、この名門大学に入ったのだ。実力によるものか、大富豪である父親のおかげなのかはわからない。
また、この長女には中学時代に逸話が残っている。父親が歴史や芸術などにまったく興味を示さず、興味の対象はもっぱら科学やテクノロジーだけに向けられていた。だからなのだろうか、コーラスの授業の際にトンデモない行動に出た。
彼女はコーラスの授業をさぼって校庭で「コーラスの練習なんて無意味だ。これはわたしのパパもそう言っている」と大声で語ったのだった。
それから3年、この中学からコーラスの授業がなくなった。関係者はみなその理由を知っていた。この中学に子供4人が通う十数年間にも渡り毎年1000万円以上の寄付を行っていたからだ。
名門大学合格と、プログラム改編を勝ち取った家族。それでは、もうひと家族の例を見てみることにしよう。