台風15号が関東地方を直撃し東京都内で「帰宅難民」が発生した件で、石原慎太郎知事は22日の定例記者会見で、混雑を避けるための企業の社員の時差帰宅について「(条例について)これから考えましょう」と話したが、都職員がノー残業デーで帰宅したことが混雑を助長したのではとの質問には「質問にもならない質問するな」などと一喝した。
石原知事は「台風の場合は、過ぎればアクセスも復活の可能性が十分ある。無理して帰宅せず、事情が許すならとどまるとか。企業も災害にそなえて備蓄するとか、法律で決めるわけにもいかないが、条例でうながすという措置をとってもいいかもしれない」と述べた。
3・11の東日本大震災で大量の帰宅困難者が出たことを教訓に、東京都は、鉄道事業者などに帰宅困難者を保護するようにとの要望を出しており、22日の台風は地震とは性格は違うものの、それほど大きな混乱とはならなかった。
また、知事は台風と地震は質的に違うとした上で「(条例は)皆さんの知恵も借りながら、これから考えましょう」と前向きな発言をした。
しかし、22日の都庁がノー残業デーだったことで、結果的には職員が新宿周辺の混雑を助長したのではないかという。この質問には「人間個々によって違うし、原則的に慌てて帰れというわけにもいかない。法律とか条例で決めるわけにもいかないでしょうから。子供じゃないんだから。質問にもならない質問するなよ」と一喝していた。