明太子業界の未来が暗い

 明太子業界の現状と未来を占ったレポート「2011辛子明太子業界調査」を、帝国データバンクが発表した。福岡を代表する地域ブランドも、単価下落、過剰在庫、需要低下など問題は山積。メーカー自体も5年後にはさらに市場は細っていると予想している。

 まず明太子メーカーの2010年の売上ランキングは次のとおり。
1 ふくや 161億円
2 やまやコミュニケーションズ 106億円
3 ナラザキフーズ 89億円
4 山口油屋福太郎 87億円
5 東京かねふく 85億円
6 かねふく 79億円
7 福さ屋 60億円
8 かば田食品 53億円
9 博多屋 38億円
10 稚加榮 35億円

 順位に大きな変動はないものの、前年よりも増加したのは7位の福さ屋のみ。それも微増で、2ケタマイナスが2社もある。

 業界では、08年の中国ギョーザ事件以来、中国での生産をやめて食の安全を重視したいという考えから国内生産に切り替えている。

 そのため、2010年国内生産量は2万9106トン、05年から21.1%増加となった。逆に輸入は41.2%減少となった。ただ、コスト増加はやむを得ないが、同時に価格下落が襲っている。

 東京中央卸売市場で明太子の平均価格は、2000年が2171円(1キロ)、10年には1580円と27.2%も下落した。

 原料の「スケコ」価格が下落しており、05年までは1キロあたり1400円前後だったが、10年には666円にまで低下している。さらにスケコは過剰在庫が問題となっている。10年末の時点で在庫は推定約4万7000トン。明太子とタラコの国内生産量(約4万2999トン)から見れば、1年分以上の在庫を抱えていることになる。

 5年後の市場規模は縮小が予想されている。177社を対象に調査を行い、2016年の明太子市場の行方について聞いたところ、「増えている」と答えたのはわずか6.1%だった。「ほぼ横ばい」が36.7%、「減っている」が51.0%とかなり悲観的な意見が多い。

 また需要についても、法人向けのおみやげ需要が大幅に減少すると見られている。

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