NY、シカゴなどの商品取引所を運営するCMEグループは23日の取引終了後に金、銀の証拠金比率を引き上げることを発表し、26日の取引終了から適用されるようになる。引き上げはこれで8月からの短期間で3回目でで、これが大きなブレーキとなるかどうか。
同社の発表によると、金の証拠金を21.5%、銀を15.6%、銅を17.6%それぞれ引き上げるという。CMEは、取引を正常に戻すための通常の引き上げだとしている。
4月末に史上最高値に近づいた銀先物市場が、証拠金比率引き上げによって急落し、半年が経過し約半分に値が下がっているケースを見ているだけに、急落の可能性さえも見えてくる。
特に、金先物相場は調整局面ながら乱高下しており、23日の終値が1トロイオンス=1639.90ドルだった。
また、現物では、日本国内ではここがピークと見ているのか、売り場は行列ができる所もあるほど。田中貴金属工業では、店内が混雑して待ち時間が長くなっていたり、コールセンターも回線が込み合うなど売りラッシュの状態になっているそうだ。
ただ、欧米では1オンス=2000ドル突破について言及されている。どちらが正しい決断なのか、案外答えが出るのは早いかもしれない。