東京電力の福島第一原発の事故の賠償を巡って、賠償の請求書類の中に「一切の異議・追加の請求を申し立てない」という文言があり、サインさせようとしていたことが26日わかった。
これは、衆院予算委員会で自民党の吉野正芳衆院議員の質問に、枝野幸男経産相が答えたもの。
枝野大臣は「合意書、示談書の中に、その文言があって、サインさせようとしているという情報が入ったので、唖然とした。署名をさせるなと指示した上で、この後、副社長を呼んでいる」と答えた。
また、これまでにすでに削除を要請していたというが聞き入れられなかったといい、今後は法律の範囲の中で「東電を監視してまいりたい」とした。
この日、参考人として招致されていた東京電力の西澤俊夫社長は、この書類について「資料作成については、一切のわたくしどもの責任で作成した」とし、問題の文言については「削除する方向で見直していく」とした。
東電・西澤俊夫社長