野田佳彦首相をはじめ38人の国会議員を要する松下政経塾。これまでにも様々な賛成・反対の意見が出ており、不要論もあったのが、ついに身内からも「もうやめてはどうか」との不要論が挙がり始めた。
苦節30年
「卒業生の5人中4人までが、国政選挙で二大政党から公認候補として出馬すると聞き、もうやめてはどうかと思った」
これは、政経塾の評議員でもある、樽床伸二衆院議員(3期生)が外国特派員協会で行われた講演会で述べたもの。
30年という年月はとても長い。幸之助が開学した当時はまだ日本は右肩上がりの真っただ中をひた走っていた。関係者には常々「やがて日本の政治は息詰まることになる」と述べていたそうだ。そして、その見立て通りに、今や人口も減少に転じて、少子高齢化に向かってひた走っている。
世の中が変化したのだから、政経塾も何らかの変化が必要な時期に突き当たっているようだ。