3日発表されたノーベル医学・生理学賞の受賞者の一人である、米ロックフェラー大学の生物学者、ラルフ・スタインマン氏(享年68歳)が9月30日に亡くなっていたが、ノーベル財団は受賞の決定を変更しないことを明らかにした。規定では、受賞対象にならないが特例となる極めて異例の措置。
この規定は故人は受賞対象に入れないというものだが、発表後に亡くなった場合は特例として認められている。今回は、選考委員会が亡くなった事実を知らなかったものの、実際の選考はそれ以前に終わっており、問題ないという判断となった。過去のノーベル賞においても異例のケースとなった。
スタインマン氏は、免疫細胞の一種である「樹状細胞」を発見。2007年にはすい臓がんと診断され、自らを研究対象として樹状細胞を使用した治療を受けていた。
ラルフ・スタインマン氏
(Rockefeller University Pressより)