米プロバスケットリーグNBAの労使の交渉が4日ニューヨークで持たれたが、交渉が決裂し、11月からスタートする今シーズンの開幕延期、さらに最悪の場合はシーズン消滅もあり得る。
この日の交渉では、リーグ収入の配分について引き続き話し合われた。現在、リーグの収入の57%が選手に渡るようになっているが、オーナー側は50%にすることを考えていた。また、上限についてはフレックスキャップとして、リーグ全体の収入が増えれば、動的に運用するなどの譲歩案も示していたという。
選手側も、配分について57%から54%程度への引き下げ案を出したものの、交渉は物別れに終わったという。
現在はロックアウトが発動されており、プレオープン試合はおろか、練習、ミーティングなども禁止となっている。新労使協定が成立しない場合には開幕に間に合わず、最悪、シーズン消滅の可能性も出てきた。
この原因は、2000年以降の選手年棒の高騰にある。しかも5年などの長期契約を結ぶこともあり、キャリア晩年には半引退状態になる選手もいる。様々な面で成約が出てくるために、チーム編成上で支障が出ているチームもあった。
ただ、選手としては短いキャリアの中で、それだけの好条件を得る機会はまず一生に一度といっても過言ではない。
NBA全体の昨季売上は1億2600万ドル、営業利益は600万ドル(フォーブス調べ)だった。また、半分以上のチームは現状では赤字経営になっているという。