東京電力福島第一原発事故の影響を調べている山内知也・神戸大教授(放射線工学)と、NGO「FoE Japan」が、福島市内が高濃度のセシウムに汚染された地域があることを明らかにし、また除染について「水を掛けたり、土を取るだけでは線量は下がらない」と警告した。
この調査は9月14日に、神戸大大学院の山内教授と同NGOが実施。福島市渡利などの土壌を調査した。中にはセシウム134、137が計30万ベクレル(1キログラムあたり)を超えた所もあった。また、学校の隣の敷地、通学路なども高い値だった。
空間線量の4分の3がセシウム134だといい、これは2年が半減期という事実を示したうえで、福島市が出した除染目標を「何もしない」のと同じだとした。
民家の屋根瓦の張り替え、道路工事でアスファルトの張り替えなどは効果的であるという見解を示した。
また、懸念されている森林や山地については「山林、葉っぱ、針葉樹につくと言われている。山林の除染は荒唐無稽なこと。できなくはないが、具体的にどうするか、イメージがわかない」とするにとどめた。