世田谷の高放射線検出「今までなさそうなところを測っていた」

 東京都世田谷区弦巻で、3.35マイクロシーベルト/1時間という高放射線量が検出された問題で、中部大学の武田邦彦教授がブログで「今までなさそうなところを測っていた」と行政の対応を批判、また、福島県産の食物に関しても「関東、福島の野菜を食べさせるために、汚染されていない各地の野菜を出荷しないように圧力がかかっている」と発言している。

 13日に東京・世田谷区、千葉県・船橋市で高線量が検出されたが、今になって検出されたはずはない、と疑問を持つ人が大半だろう。

 武田教授はまず「国や自治体のウソがまだ続いています」と切り出し、「原発事故は原子炉からの放射線で被曝するのではなく、自分の身の周りに飛んできた死の灰によって被曝する」としている。

 そのために被ばくの度合いは、距離には関係ないというのだ。

 さらに行政の対応として、「できるだけ事故を小さく見せたいということで公園の真ん中など意味のないところを測定していたのです」と痛烈に批判した。その上で、国や行政を頼りきらずに、自身で細かいマップを作るなどして、自ら子供の健康を守ることが大事だと提言している。

 福島県産のコメについては、国の暫定基準500ベクレルを年間5ミリシーベルト程度の被曝になるために、労災ギリギリの水準にある。

 そうした状態を「制限速度が60キロなのに運転がうまいから100キロでも大丈夫だなどというのは誠意ある大人とは言えません」と例えた。

 また、最後に野菜の出荷についても触れ「最近、食材はますますひどい状態になってきました。無理矢理、関東、福島の野菜を食べさせるために、汚染されていない各地の野菜を出荷しないように圧力がかかっています。こんなことが起こるなんて、自由で明るい国、日本とは思えないですね」とした。

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