違法風俗店の広告を夕刊紙に掲載したとして、警視庁は27日、広告代理店の社長を逮捕し、関係先として夕刊紙日刊ゲンダイの発行元「日刊現代」の本社などを家宅捜索した。広告掲載の事件で、マスコミ媒体社が家宅捜索を受けるのは極めて珍しい。
テレビ朝日によると、代理店の社長は違法な業態の店舗であることを知った上での犯行だと認めているそうだ。
問題は、日刊ゲンダイが違法だと知っていたかどうかという点になるが、まず知っていることはないだろう。
過去には、あるスポーツ紙の求人募集に、それとは判らぬように暴力団の求人募集が掲載されていたこともある。某スポーツ紙の営業担当者によると、すべて代理店を通じてしかやり取りはしないようで、もちろん代理店には違法な業者は持ってこないように注意しているという。
媒体社では違法かどうかは判別できない上に、広告不況ということもあり、代理店は審査が甘くなっているというきらいもあるようだ。
今回の騒動は、違法営業店舗の取り締まりが、媒体社にまで余波が拡がった形だろう。