オリンパス「長年引き継いできたこと」

 過去の買収は有価証券などの損失の先送りと発表したオリンパスは8日、高山修一社長が東京都内で会見し、菊川剛前会長らが以前から行われていたことを引き継いできたことを明らかにしたが、一方で「ウッドフォード氏(前社長)がいなくても不正は監査などでわかった可能性がある」とした。

 同社は90年代ころから、英ジャイラス社買収などの買収関連資金を有価証券投資などの損失計上の先送りを行っていたとしている。

 20年近く自ら発見することができず、会見の前日(7日)に、高山社長は、森久志副社長から、事実を聞かされたのだという。こうした事実を知っているのは「菊川、山田、森の3人」とした。

 ウッドフォード氏が指摘したことで結果的に発覚したが、「いなくても監査などでわかった可能性がある」などとし、不正を発見する能力がないことも認めた。

 問題の資金の金額、さらには流れについては「外には出ていない」と表現を濁すなど明確にはしていない。第3者委員会の調査に結果を委ねるといい、その結果しだいによっては、刑事事件化することもありうる。

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