巨人軍内乱は政治部と社会部の戦い

 清武英利球団代表が、読売新聞グループ本社会長の渡辺恒雄を批判した「巨人軍の内乱」から一夜明けた12日、読売新聞は運動面にベタ記事扱いで掲載するにとどまった。一方でグループのスポーツ報知は1~3面、社会面と大展開。まだ、政治部と社会部の権力闘争が続いているのかとも再認識させられる。

 大王製紙、オリンパスとコンプライアンスに関する重大事件が起きている最中ということもあり、清武代表は「コンプライアンス」というメッセージを使ってマスコミの注目、関心を引くことに成功した。また、場所も球団事務所ではなく、文部科学省を選んだ演出もなかなか。

 産経新聞、東京新聞が1面で報道。朝日新聞、毎日新聞が社会面で展開している。また、ニコニコ動画でもアクセスは約30万件にも達するなど、世間は大きな関心を示した。

 それもそのはず。日本のマスコミ界において、ドンであり続けたのが読売新聞グループ。そして日本のプロ野球界においても、ドンであり続けてきたのが読売巨人軍。球団有史以来の内乱だからだ。

 「栄養費問題」で渡辺氏が失脚したのが2004年。代わってオーナーとなったのが、滝鼻卓雄氏。滝鼻氏は政治部出身の渡辺氏とは対極にある社会部。同社関係者によると、東京地検特捜などを長く担当し、法務室長も務めたことから、コンプライアンスが問われた時代背景からも適任者として就任することになった。

 そして、現オーナー桃井恒和氏、さらに今回の主役である清武氏も社会部出身者である。読売の歴史の中で、政治部、社会部の権力闘争は知られる。もしも、渡辺氏が口出しをしなくなれば、ジャイアンツは完全に「社会部のモノ」になってしまう?

 今も、両部署の戦いは続いているのだ。

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