銀座で天下を取れなかったティッシュ王子

馬主の資金援助も?

 銀座では小人数で飲むことが多かったようだが、麻布では大人数でドンチャン騒ぎをしていたようだ。ここでは、銀座のような堅苦しいしきたりは何もない。井川氏は常に、王様のようだったという。


東京・六本木
 「井川さんが行っていたような店は、専用のセキュリティーカードなどが必要で、女の子やタレントも呼べばすぐに来てくれます。銀座ではお客さんにたかろうという人はあまりいないでしょうけど、麻布や六本木にはちょっと毒がある感じで…」と、ある社長。

 タレントも出入り自由。真偽のほどは定かではないが、中には、馬主になるために資金援助をしてやったという話まである。

 当然、106億円もの会社の資金をカジノにつぎ込むという愚行を止める人間はいなかっただろう。ある資産家の会社社長は「普通の金銭感覚の人が多いのだが、その一方で破滅願望のある人は少なからずいる」と語る。

 人生の大先輩である古株の多い銀座を離れたことで、自分が文字通り「ハダカの王様」になっていることを気が付いていなかった。

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