オリンパスの元社長マイケル・ウッドフォード氏が24日夜、東京都内で講演し、あす25日の予定される取締役会で菊川剛前会長との再開が予想され、「わたしは居心地が悪いだろう」と、心境を語った。また、自身が社長に任命された理由は、4年間のワンポイントリリーフだった可能性があることを明らかにした。
「菊川さんは愚かではありませんから、負債資本比率が500%という、オリンパスは決して財務が良い会社ではありません。会社をわたしにたて直しさせて利益改善し、その後、森さんを社長にするつもりだったのではないでしょうか」と語った。
問題となった損失隠しに主導的な役割を果たしたとされる菊川剛前会長、森久志前副社長。菊川氏は森氏への禅譲の前に、ウッドフォード氏ワンポイントに挟む計画を考えていた可能性は十分にある。
ウッドフォード氏は25日に取締役会に出席する。ただ、菊川、森の2氏も出席が予想される。自身が社長時代だった頃、議長を務めた取締役会を「わたしが議長でしたが、他の役員はいつもわたしの隣にいる菊川さんの顔色をみながら、会議をしているのに気が付きました。権利は制限されているのは気が付きました」と回想した。
その上で「明日、わたしは居心地が悪いでしょう。今晩、ジントニックを飲んで(自分を)勇気づけて行かなければなりません」と述べていた。
オリンパスは、菊川氏、森氏、常勤監査役の山田秀雄氏は24日に取締役の辞任届けを提出し受理された。そのために、実際にウッドフォード氏と再会することはなくなった。
25日は外国特派員協会での会見も予定している。