吉田所長、海水注入停止命令「今から言うことを聞くな」

 東京電力の福島第一原発で事故後、1号機への海水注入を東電本店が中断するよう求めたが、吉田昌郎所長(当時)が作業員に「今から言うことを聞くな」と前置きした上で、「注水停止」を命令し、海水注水を継続していたことが、共同通信の取材で30日、わかった。

 この一件を巡っては、当時の菅直人首相、東電、さらには内閣府原子力安全委員会を巻き込んで、誰が注水停止を命じたかで騒動となった。

 結果的には吉田所長が、事態の悪化を防ぐために現場判断で、本店の意向に反して独断で継続したという。

 事故発生時の所長だけに結果責任はあるものの、事故収束のための最良な現場判断だったとの声もある。

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