音楽業界の評価を高めた5億円の寄付
年々減少が続くCD販売だが、昨年は邦楽部門では約1億6500万枚で、前年09年の約1億62400万枚から微増した。前年比102%と調査開始以来、初めてプラスに転じたのだった。シングルだけで見れば、対前年比113%と不況の中で大健闘している。これはAKB48の活躍によるところが大きい(数字はすべて日本レコード協会)。
昨年の流れに乗じたかった今年だが、東日本大震災で音楽業界は多くのアーティストが一時的に活動をストップせざるを得なかった。そのために、今年1~10月までの邦楽CD売上枚数は、1億2600万枚で、対前年同期比94%と低調だ。
それでもAKBは、今年ここまでに発売した4曲すべてでミリオン達成。年間CD販売ランキング1~4位を独占している。そして、演歌勢の動きが遅い中で、3月には「AKB48プロジェクト」として、東日本大震災の被災者のために5億円を寄付しているように、音楽業界の評価を高めたことも事実だ。そうした活動も無視するわけにはいかない。
AKB48「上からマリコ」
気が早い関係者は「毎年のようにですが、来年もタマ不足は変わりません。AKBの人気は来年くらいならギリギリ保つのではないでしょうか」と、フライング気味に語る。
来年のことは言うには気が早すぎるが、今年も落ち着くところに落ち着きそうである。