中国人富豪はオーストラリア好き

 中国富豪の多くはオーストラリアを好んでいて、ビジネスや子供の教育のための国として選んでいることが、中国の胡潤(フージワーフ)研究院の調べでわかった。

 「中国富豪とオーストラリアはとても緊密な関係にある」と責任者のフージワーフ氏はいう。富豪ランキング上位100人のうち6人がオーストラリアやジュージーランドと関わりがあり、これはアメリカに次ぐ人数だという。例えば、中国不動産業で大成功をおさめている、上海世茂グループの許栄茂(きょ えいも)氏はオーストラリアに多くの献金をしている一人。

 息子が通うシドニー工科大学に2500万豪ドルを寄付している。この他にも中国最大の自動車メーカー・吉利自動車の李書福(り しょふく)氏は2009年、現地の変速機メーカーを買収したし、同じく中国最大の鉄鋼会社・沙鋼グループの沈文栄(ちん ぶんえい)氏も、オーストラリアで相当数の鉄鉱会社を買収している。こうした中国マネーがオーストラリア経済を潤わせているのも事実だ。

 中国富豪とオーストラリアはビジネスだけでなく、教育面での関わりも深い。中国で太陽エネルギー王とも呼ばれている施正栄(せつ せいえい)氏は、ニューサウスウェールズ大学で博士号を取得後帰国し、世界最大の太陽電池製造会社を創設した。

 現在でも施氏の息子を含む、中国富豪の子供の多くがオーストラリアに留学しているという。

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