金正日総書記の資産50億ドル?

 北朝鮮の金正日総書記(69)が死去したと朝鮮中央テレビによって伝えられたが、過去に資産は50億ドルとも伝えられたことがある。他の国家元首と比べれば決して多い方ではないが、これまで報道されたものを基に資産状況をまとめてみた。

 まず、国家元首クラスでは、アラブ首長国連邦のムハマド・アル・マクトゥーム首相は800億ドル、失脚したエジプトのムバラク前大統領は700億ドル、またロシアのプーチン首相は400億ドルとされている。

 かつて聯合通信が50億ドルと報じたが、金総書記は完全にひと桁少ない。資産はスイス、リヒテンシュタインなどに分散されているとも言われているが、「元幹部や脱北者の証言を基にした情報などで報道されてはいるが、本当の実態がどこまで捕えられているか」と半島事情に詳しい全国紙社会部記者もおり、実態把握は難しいようだ。

 謎のベールに包まれていた、北朝鮮の金正日総書記が2つのレジデンスと、10の別荘を所有しており、そのお屋敷での贅沢な生活ぶりが、米国の外交専門誌フォーリンポリシー(FP)によって公開された。

 外交専門誌フォーリンポリシーは過去に、北朝鮮国内に10の別荘 、平壌に2つのレジデンスがあると報じたことがある。元側近が語ったという。

 咸鏡南道海岸沿いの7階建てのタワーには、海底を鑑賞できる特別ルームもあるという。そして3階部分は海面と同じ高さ。また、波を起こすことができる室内プールでボディーボードを楽しむのだという。女医、看護婦も常駐しているそうだ。

 またピョンヤンのレジデンスでは、若い女性たちも参加して一晩中パーティーを行い、1本50万ドル(約4500万円)のコニャックを注文するなどしていたそうだ。

 昨年夏には、幹部にベンツ160台を贈呈、また今年3月の東日本大震災で在日朝鮮人の被災者を対象に寄付を申し出るなどしたことも伝えられた。

 ただ、金総書記が亡くなったことで、この遺産が誰にどのくらい配分されるかに、今後の興味は移っていく。

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