【きょうの名言】「想定外」を東大名誉教授が改めて定義

 「想定外」とは、国語辞書には「事前に予想した範囲を越えていること」などとある。堀江貴文氏がかつて反対の「想定内」というフレーズをよく使った。26日に畑村洋太郎・東大名誉教授が改めて定義していたので、紹介したい。

 「人間は行動する前に、その範囲を決めなければなりません。外側については考えなくなります。外側の領域が想定外です。存在自身を気付かなくなっています。想定外の事象が起こった時に初めて、その存在に気づくのです」

 「東京電力福島原子力​発電所における事故調査・検証​委員会」の委員長が畑村氏である。26日に中間報告が行われたのだが、その記者会見の席で、「想定外」を上記のように定義したのだ。

 想定外かと言えば、どうなのか? 平安時代に起きた貞観地震によって、宮城、福島が大きな津波に飲まれたことは歴史研究の中ですでに明らかにされていた。

 「想定外」という意味はどこまでを範囲とするのかで、想定内と想定外は違う。実態は本当に主観的な意味でしかない。もちろん、この事故に限って言うならば、仮に想定外だと認定したとしても、当事者たちは結果責任を免れないことは言うまでもない。

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