一般的に資産100億円以上の人を指す、ウルトラリッチと呼ばれる人たちが、この大不況の時代を謳歌して楽しんでいる。ブルームバーグがマシュー・リン氏のコラム「生き残った『ウルトラリッチ』はわが世の春を謳歌」として取り上げている。
「そう捨てたものではない。実は、ウルトラリッチにとってこんないい時代はない。黄金時代がやってきたのだ」と冒頭から派手に始まる。
それは、あらゆる物の値段が下がっているからだ。つまり、不動産はもとより、高級品までもが下がっているというのだ。たとえば、ロンドンの富裕層向け資産運営会社、ストーンヘージは超大金持ちの生活コストを計算した。
同社の指数には、ベルーガキャビアから高級レストラン「アイビー」でのディナー、ライチョウを撃ち落とす娯楽やロイヤル・オペラ・ハウスの貴賓ボックス席、豊胸手術までもが入っている。値段は以前よりは少し安くなり、ストーンヘージ指数は2009年4月までの1年間で約4%下落した。高級不動産の賃貸料と旅行代金の値引きが寄与したという。