ハプスブルク家縁の名品が集う大美術展

 国立新美術館(東京・六本木)で9月25日より、ウィーン美術史美術館とブダペスト国立西洋美術館の所蔵品からハプスブルク家ゆかりの名品を核に選りすぐった、大規模な美術展「THE ハプスブルク」が開催される。絵画の至宝75点に、華麗な工芸品を加えた計約120点が展示される。

 ヨーロッパに600年以上君臨したハプスブルク家の歴代の王たちは、芸術を庇護し、愛し続けたことで知られる。この美術展には、宮廷画家として活躍したデューラーやティツィアーノ、ベラスケス、ルーベンスらハプスブルク家ゆかりの巨匠たちに、クラナッハ、ラファエッロ、エル・グレコ、ゴヤらを加えた、総勢約50人もの大家たちによる逸品が集結。そのほか、ルドルフ2世の宮廷芸術家だったミゼロー二の工芸品や、皇帝が実際に装着した甲冑や盾なども展示される。

 また2009年は日本とオーストリア・ハンガリー二重帝国(当時)との国交が樹立されて140周年を迎える。明治天皇が皇帝フランツ・ヨーゼフ1世に友好のしるしとして贈った画帖がウィーン美術史美術館に、同時期に贈ったとされる蒔絵棚がオーストリア国立工芸美術館に保管されており、この美術展でこれらが初めて里帰りし、一般公開される。

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