女子大生の6割に「玉の輿」願望

 中国・広州市の女子大生を対象に実施したアンケート調査の結果、約6割の女子大生に「玉の輿願望」があることがわかった。中国メディアが報じた。

 このアンケートは、3ヶ月間にわたって広州市の女子大生の価値観を調査したもの。それによると、59.2%の女子大生は「富二代」と呼ばれる資産家の息子と結婚したいと考えていた。その理由は「生活において苦労しなくてすむから」とした人が多かった。「富二代」とは80年代生まれで、億単位の資産を親から受け継ぐ若者のこと。

 今、「富二代」は中国国内でかなり敏感な問題として扱われている。苦労せずして資産を手に入れ、立派な人格が伴っていないのにも関わらず特権階級のように振舞うとして、一部の庶民からは軽蔑対象となっている。そしてその「富二代」、財閥の御曹司や著名人の息子らと結婚することを夢見て、資産がない人を初めから結婚対象外とする女性たちもいる。そのような一部の女性がメディアで取り上げられるようになると、「道徳観が欠如している」として大きな批判をよんだ。

 しかし今回の調査は、単に資産家と結婚したいという願望のみの問題ではなく、中国の女子大生が置かれる厳しい状況も背景にある。中国ではまだまだ男女差別が根強く、就職活動でもあからさまに差別され、希望の就職先に入れない女子大生は多い。また一人っ子政策のため、これから年老いていく両親を自分1人で支えなければならないという、一生にわたるプレッシャーもある。

 6割という数字は中国で衝撃をもって受け止められたようだが、「できればお金持ちの人と結婚したい」という彼女たちの思いは、ある意味当然なことだと言えるかもしれない。

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