今年の京都の桜たち ~ 鴨川、平安神宮、醍醐寺

 今年は いつまでも寒さが続き、4月も半ばとなりましても、冬物の羽織やショールを片付けることができません。

 それでも 花冷えも 悪いことばかりではなく、桜の花が ずいぶん長持ちしています。




 自宅近くの 鴨川辺りの桜です。もう2週間ほど 咲き続けています。

 花の季節がきます度に、幼い頃、この街道を走る父の車の窓から、「桜のトンネルみたいやなぁ~」と 見上げていました光景を、今もはっきりと 思い出します。


平安神宮の桜


 平安神宮には 何種類もの美しい桜たちが たくさん植えられていまして、雅で華やかな その風情が好きで、毎年 足を運びます。

 昼間の風景も 綺麗ですが、夜桜はまた 一層幻想的な美しさです。ライトアップされました紅枝垂れ桜が 池の水面に映ります光景は、崇高でさえあります。


醍醐寺の大枝垂れ桜

 こちらも 毎年 訪ねます 醍醐寺の桜です。樹齢100~200年とも言われます この大枝垂れ桜は、確かに 精霊が宿っていると 私は思っていますが、この樹のクローンが すでに何本も育てられ、開花していますとのことで、それに関しましては 複雑な気持ちです。

夜桜の帯
 そして、この時期、私の装いは 桜尽くしとなります。

 円山公園の夜桜と篝火を描きました この帯は、もっともお気に入りのもの。桜の花びらを散らしました 薄緑色の小紋に合わせましたり、桜色の無地の着物に合わせましたりして 楽しんでいます。


桜の訪問着

 こちらは、古木に咲き誇る 満開の桜を描きました訪問着。お茶会に 春霞を織り出しました綴れの帯を合わせます。

加賀友禅の桜

 こちらは シルバーグレーの地に 丁寧な筆遣いで描かれました加賀友禅の 桜の着物。二十歳の時に、呉服屋さんから 「地味すぎますえ。」と 反対されつつ、一目惚れして つくりましたものです。○十年経ちました今でも 大好きで 大切に着ていますし、おそらく この後 60代70代・・・・・90代になりましても 生きていましたら、きっと 毎年 袖を通しますことと思います。

 お花は 全てそれぞれに美しいものですが、日本人には 桜を 特別の思い入れをもって 愛するDNAが 組み込まれていますのかもしれませんね。

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