フィアット、伝説の会長が34歳プリンスに大政奉還

 フィアット・グループは、ルカ・コルデーロ・ディ・モンテゼーモロ会長(62歳)が退任し、副会長で創業家出身のジョン・エルカン氏(34歳)が就任すると発表した。大政奉還で34歳の創業家の御曹司に経営が委ねられる。

 モンテゼーモロ氏はフェラーリのF1チームを率いて2度優勝したり、フェラーリ会長なども歴任し、フィアットグループの経営再建にも力を尽くしてきた。任期は2012年まであるが、フェラーリの会長は続ける。

 新会長に就任するジョン・エルカン氏は1976年ニューヨーク生まれの34歳。ジョヴァンニ・アニエッリ元会長の孫。トリノ工科大学在学中の21歳時に、取締役となったプリンスとも言うべき期待の存在だ。

 フィアットグループは2010年1~3月期の決算では約25億円の最終赤字。苦境に立たされた状態での大政奉還で、34歳のプリンスは、どう立て直すのかが注目される。


(左から)ルカ・コルデーロ・ディ・モンテゼーモロ氏とジョン・エルカン氏

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