レズビアン家庭の子供の方が成績が良く、社会性も高い

 レズビアンの両親によって育てられた子供は、異性の両親の家庭の子供より精神的に安定し、社会性が高く、成績も優秀だったという研究が7日、「ピディアトリクス・ジャーナル」誌で発表された。

 カリフォルニア州立大学のナネット・ガートレル博士が1986年から開始した研究で、レズビアンの両親の家庭の子供78人を出生時から10代まで調査し、レズビアンではない両親の家庭で育った子供と比較した。モニターの母親たちは調査期間中に継続的にインタビューを受け、子供の感情や行動を評価するアンケート「Child Behavior Checklist」に記入を行った。

 その結果、レズビアンの家庭で育った若者は、異性の両親の家庭で育った若者より精神的に健康で安定しており、学校の成績が優秀で社会性も高く、社会ルールを破るような問題行動も少なかったことが判明した。これは、レズビアン家庭では明確な意思を持って計画的に子供が作られており、そのため親子のコミュニケーションが十分にとれ、愛情深く大切に育てられることが理由ではないかと分析されている。また、両親の性的志向からくる心理的ストレスも、異性の両親の家庭と差異はなかったことがわかった。

 同性結婚と子育てに反対する人々は、子供が異性の両親だけに育てられるべきであり、同性愛の親に育てられることは物理的・心理的に子供へ悪影響を及ぼすと主張する。しかし今回の研究は、同性の両親の子供が異性の両親のもとで育った子供に劣ることはなく、逆に彼らより優れた面が多かったことを示した。

 また、昨年2月発行の「Journal of Marriage and Family」では、母子家庭の子供の健康的・情緒的発育は、両親がそろう家庭に育った子供と比較して差異はなかったという研究結果も発表されている。子供の健康な発育は、両親が異性か同性か、また親が2人ともそろっているどうかに関係なく、「親と子がどれだけ深い関係を築けているか」ということに尽きるようだ。

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